中学校での消費者教育の講演
平成24年6月16日には、PTAの立場から蛭川中学校で消費者教育の講演を行いました。
翌月の7月13日には、消費生活相談員の業務として岩邑中学校で講演を行いました。
どちらも講演のテーマは「考えてみよう!ケータイ・ゲーム・お金」でした。
中学生に対する消費者教育のテーマとしては、環境や食育などもありますが、契約問題についての教育を専門としているので、その分野での話を中心としました。
中学生が契約を身近に感じる場面は少ないので、学問的な契約論を展開するわけにはいきません。(間違いなく居眠りの温床になってしまいますね。)
そこで、恐らく中学生の大部分が関心の高い分野であるインターネット・コンテンツやスマートフォンを切り口に、時間とお金の使い方や契約の話題について話をしました。
講演の概略は次のような構成にしました。
(1)市内の消費者被害の実態
(2)ネットに使う時間とお金
(3)ネット依存症と事件
(4)ネットショッピングと契約
(5)ワンクリック詐欺
(6)まとめ
データ提示の仕方とか法律に関する部分には、もう少し表現を噛み砕かないといけないという反省点はありつつも、総体的には我が身の行動を振り返りながら、自分の問題として聴いてもらえたと思います。
居眠り層と熱心に聴き入る層が半々という感じでした。
中学生を聴講対象とした場合に、居眠り層を低減していくことが課題ですね。
(高校生以上と中学生では、やはり理解力や集中力の差があることを実感しました。)
両校からは全生徒の感想文を頂いたので、いくつかご紹介します。
(感想文は、もちろん全部読ませて頂きました。)
親世代としては、考えさせられることも多かったです。是非、ご一読下さい。
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<感想文から抜粋>
Aさん
私も長時間パソコンを使ったり親の携帯を使ったりします。時間を忘れて、ついついずっと使ってしまい、気がつくとこんな時間ということがよくあります。
長時間使うと目も悪くなるし、学力が低下してしまうということを学びました。なので使うときは時間を考えて、やり込まないようにしたいと思いました。
(中略)
特にワンクリック詐欺は勝手に請求が来て、もし自分がワンクリックしてしまったら嫌だし、巻き込まれてしまう可能性もあるので、気をつけて生活したいです。
夏休みにはパソコン・携帯を使うけど、十分に気をつけて考えて使用したいと改めて思いました。
Bさん
遠山さんの話の中にネット中毒についての話がありました。ネット中毒にならないようにするためには、時間を守ることが大切だと聞いたので、決まりはしっかり守ろうと思いました。
他にも僕はオンラインゲームをしています。
オンラインゲームはいろいろな事件が起こるので、これからもお金の使い方や、インターネット内での言葉づかい、インターネット内で知り合った人たちとは実際に会ったりしないなどを心がけていきたいです。
Cさん
遠山さんには調べても出てこないような資料をたくさん見せてもらって、とても役立ちました。
例えば無料ゲームの会社はどうやってお金をもらっているかということです。
まさかインターネットの周りの広告でお金をとっているとは全く知りませんでした。
また、ゲームのガチャがかなりお金がかかることもわかりました。少しだけなら使って強くなりたいという気持ちが、自分にとって悪いことになるんだなあと感じました。
Dさん
私は毎日iPodで多い日は4時間以上もインターネットやオンラインゲームをしています。
○○○○○などで友達を作ってチャットを楽しんだり、ブログを更新したり、アプリで遊ぶのがほぼ私の日常になっています。
インターネットやオンラインゲームを始めると、どうしても止まらなくなって何時間も続けてしまいます。
でも、今回の教室でワンクリック詐欺など、ときどき恐いことになってしまうから注意して使用しようと思いました。
私はピグでもう1万円くらい課金しています。ピグがかわいい服を着ているととてもいい気分になります。
でも、ピグがいくらいい服を着ていても、私や現実の世界に存在するわけではないから、ほぼ無意味なのに、今まで私はそれに気づかずに課金を繰り返してきたから、どんなに自分がダメだったのかとてもよくわかりました。
これからは時間やお金を大事にしたいです。
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どれも中学生らしい素直な感想だと思います。
(大学生くらいになると、斜に構えた感想が混じります。)
有意義な中学生活、高校生活を送るためにも、時間とお金の使い方について賢くなって頂きたいですね。
引き続き、情報モラルや消費者契約の問題について考えるお手伝いをしていきたいと思います。
講演や研修のご要望がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
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