ネット営業の遠山行政書士事務所

岐阜県中津川市蛭川2244-2

アフィリエイトで稼いでも不当表示リスクで行政処分や罰金の不安

契約トラブルを無くして顧客満足度の向上を

アフィリエイトのビジネスで大きな成果を出す人が増えています。
アフィリエイトの市場規模が大きくなっているのは、アフィリエイト広告を扱うASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)の売上と営業利益を見れば明らかです。

上場しているASPの売上は次のとおりです。
※( )内は営業利益。

 

ファンコミュニケーションズ(A8)319億(58.9億)2014年12月
バリューコマース 133.4億(15億)2014年12月
アドウェイズ 358.9億(10.6億)2015年3月
インタースペース 200.6億(3.5億) 2015年9月

 

この中にはもっと大きな売上を誇るGoogleとAmazonが含まれていませんが、これだけのアフィリエイト広告の市場規模があれば、優秀なアフィリエイターであればガンガンと稼いでいることは間違いないでしょう。

商品の在庫を持たず、ウェブサイト運営と広告のみで収益を上げられるのはとても効率が良いビジネスです。ワークライフバランスも理想的な形になるでしょう。

アフィリエイトの集客環境の変化と不当表示リスク

ただ、アフィリエイト・ビジネスに不安要素が無いわけではありません。

それは集客環境の変化と不当表示リスクです。

 

集客環境の変化とは、Googleの検索ロジックの変更やPPC広告の広告単価上昇、SNSへのシフトなど、外的要因によってサイトへの流入数が落ち込む危険性があることです。
現在のサイトには順調な流入があったとしても、これらの外的要因によって流入が一気に激減するリスクが常につきまといます。

 

不当表示リスクとは、閲覧者に効果的な訴求をするために誇大な効果の標榜など、景品表示法等で禁止されている不当表示を行ってしまい、行政処分や課徴金といった制裁を受けるものです。
周りのライバルも不当表示をしているので自分も大丈夫だと思っていたところ、消費者庁や都道府県の表示対策部門から警告を受けてしまうことがあります。

景品表示法の違反には最大で3億円の罰金

景品表示法の定義では「自己の供給する商品または役務の取引」が適用対象とされており、自前の商材を持たず他者の商材の広告のみを行うアフィリエイト・サイトについては適用されないと言われてきましたが、東京地裁平成20年10月16日判決では、FX取引の誇大広告の責任について販売者とアフィリエイト・サイトの両者に認めています。
このように不当表示の内容によってはアフィリエイターの責任が問われることもあります。

 

特に健康食品のアフィリエイト案件はより厳しくなっています。
「食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をする者」であれば健康増進法の規制の対象となり、食品の製造業者、販売業者等に何ら限定されるものではありません。したがって、広告の仲介・取次ぎをする広告代理店、サービスプロバイダーも健康増進法の規制の対象となり得ます。
アフィリエイト・サイト上の表示についても、広告主がその表示内容の決定に関与している場合には、広告主は景品表示法及び健康増進法上の措置を受けるべき事業者に当たるとされています。つまり、アフィリエイターやASPも景品表示法の規制は受けない場合でも健康増進法の規制は受けるとされています。

 

消費者庁は、景品表示法の違反が認められた場合は事業者に対し、一般消費者に与えた誤認を排除すること、再発防止のための必要事項やその違反行為を取りやめることなどを命ずること(措置命令)ができます。
措置命令に違反した者には、景品表示法第36 条の規定に基づき、2年以下の懲役又は300
万円以下の罰金が科され、情状によっては懲役と罰金が併科されます。
この罰則に加え、措置命令に違反した事業者(法人、自然人又は法人でない団体)にも3億円以下の罰金刑が科されます(景品表示法第38 条第1項第1号、第2項第1号)。

 

健康増進法に違反して表示した者がある場合には、その者に対し、当該表示に関し必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができます。勧告を受けた者が、正当な理由なくその勧告に係る措置をとらなかったときは、その者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができます(健康増進法第32 条第2項)。当該命令に違反した者には、6月以下の懲役又は100 万円以下の罰金が科されます(健康増進法第36 条の2)。

 

サイトの不当表示が露見するのは、行政によるパトロールと消費者やライバルから行政への密告です。このネット社会では不当表示の事実を隠し通すことはできません。
稼げるからとサイトの表示に気を遣わない運営を続けていると、いつかは手痛いしっぺ返しを受けるリスクがあることを知っておかねばなりません。

 

やはりビジネスは長期に渡って安定的に行いたいものです。
そのためには集客経路の情報や表示に関するリスク管理は欠かせません。

当行政書士事務所では、メール・コンサルティングにてネット営業と表示対策の情報提供やご相談に応じております。
法的リスクを低減し、より安定的なアフィリエイト・ビジネスを志向される場合には、当事務所のコンサルティングをご検討下さい。
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