ネット営業の遠山行政書士事務所

岐阜県中津川市蛭川2244-2

製造物責任法(PL法)の概要

契約トラブルを無くして顧客満足度の向上を

 

製品や流通の高度化・複雑化によって、製品事故が起きた場合の原因追及には高度な知識や多額の費用が必要となっています。そのような知識や費用を消費者が負担することは現実的ではありません。

また、製品の販売店も多くの場合は専門的な知識を有しているわけではなく、事故が発生したときにも損害賠償を行う資力が乏しいものです。

このような現実に対応するため、製品の安全性確保や損害賠償の責任を事業者が負うようにするのが国際的な流れであり、国内では製造物責任法(PL法)によって、この事業者責任を明確にしています。PL法とは、Product Liabilityの略称です。

 

製造物責任とは(製造物自体の損害と拡大損害)

 製品の欠陥による消費者被害
   ・・・製品が使えないこと自体の被害
   ・・・消費者の身体や財産にまで被害が及ぶ(拡大損害)

※製品自体が使えないことの被害は、品質保証(民法の瑕疵担保責任)の問題。
 拡大損害は製造物責任法の問題となります。

 

販売業者の責任

欠陥製品についての責任
   ・・・販売店には民法上の債務不履行の責任が発生。

消費者は(1)損害が発生した事実、(2)製品に欠陥があったこと、(3)その欠陥が原因で損害を受けたことを証明しなくてはなりません。

販売店は、欠陥製品を売ったことについて故意や過失が無いことを証明しない限り責任を負う。(過失責任主義)

逆説的に言えば、販売店は欠陥製品の販売について故意や過失が無いことを証明すれば、その責任を逃れることができるということになります。(一定水準の注意をしていれば、他人に損害を与えても巨額の損害賠償責任は負わない)

 

民法の過失責任主義とPL法の無過失責任主義

欠陥製品による損害が生じたときには、被害者である消費者は加害者に対して民法上の不法行為責任を追及(=損害賠償請求)することができます。これは消費者と製造者の間に直接に契約関係が無くても、消費者(被害者)には認められる権利です。

但し、民法上の不法行為責任を追及するには、被害者側で加害者側に過失があったこと証明する必要があります。(過失責任主義)。製造業者に過失があることを消費者が証明するのは困難なので、実質的には民法上の責任を問うことはほぼ不可能といえます。

そのような立場の消費者を救済するために、製造物責任法では消費者に製品の欠陥を証明することは必要としながらも、製造業者の過失を証明する必要はないとしています。(実質的な無過失責任主義)。

 

拡大損害を受けた消費者の救済
(1)製造業者に対して、製造物責任を追及
(2)製造業者に対して、不法行為責任を追及
(3)販売業者に対して、債務不履行責任を追及
(拡大損害は除く)

 

製造物の対象

製造物責任法の対象となる製造物は、「製造または加工された動産」とされています。よって、修理・運送などのサービス、ソフトウェア等の無体物、土地などの不動産は対象外となります。

 

製造物の欠陥

製造物責任法の欠陥の定義は、「製造物が通常有すべき安全性を欠いている」状態のこといいます。製造上の欠陥には、以下の3種類があります。

設計上の欠陥     ・・・設計段階から安全性に問題があるもの
製造上の欠陥     ・・・製造工程での手抜きなど
指示・警告上の欠陥 ・・・安全確保に必要な使用上の注意が適切でないもの

 

損害賠償責任の範囲と免責事由

製造物責任法では、被害者(消費者)が「製造業者の故意や過失」を証明しなくても、拡大損害が生じた事実のみを証明すれば、製造業者の損害賠償責任を認めています。
しかし、以下のケースでは製造業者の損害賠償責任が免責されます。

(1)開発危険の抗弁
製造物を引き渡した時点での世界最高水準の科学知識や技術知識によっても、その製造物に欠陥があることを認識することができなかった場合(開発危険)には、製造業者がその事実証明を行えば損害賠償責任を負わないと主張することができます。

(2)部品製造業者の抗弁
部品や原材料の製造業者は、その部品が他の製造物の完成品に使用された場合で、完成品に欠陥があったときは、その欠陥が組み立てをした製造業者の設計に従ったものであり、欠陥が生じたことに過失がなければ、製造物責任を負いません。

 

製造物責任の時効

製造物責任の損害賠償請求権は、被害者が損害および製造業者(加害者)を知ったときから3年間を経過すると時効により請求権が消滅します。
また、被害者が損害を認識しないケースでは、製造物を引き渡したときから10年を経過すると時効により請求権は消滅します。

但し、民法上の不法行為責任(製造業者の過失の証明必要)は、不法行為の発生時点から20年を経過したときに時効により請求権が消滅します。

※一定の潜伏期間が経過した後に症状が現れる損害については、その損害の現象が発生したときに起算され、その起算日から10年が経過したときに請求権は時効により消滅します。

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